ドラゴンイヤー

ドラゴンイヤー(In the Year of the Dragon)
In the Year of the Dragon

2007 年作。Alea から発売された。『ノートルダム』と同年で同一作
者 (フェルト) のゲーム。近年のゲームらしく、言語依存度は 0。

基本的なゲームシステムは、個人ボードの開発を行うゲームと似通って
いる。個人ボードは存在しないものの、自分のプレイエリアに各種能力
を持った人物タイルをルールに従って配置していき、ゲーム終了時に勝
利得点を最も得たプレイヤーが勝利するという良くあるシステム。

ゲームの流れは以下の通り。
1. アクションフェーズ
2. 人材登用フェーズ
3. イベントフェーズ
4. 得点計算フェーズ

これを 12ヶ月 (ラウンド) プレイを行い、最終得点計算を行った上で、
ゲームが終了する。

特徴的なのは運の要素が極端に少ない事とゲーム全体を通して行わ
れるイベントがあらかじめ確定しており、発生するイベントに対して自分
のプレイエリアに配置する人物タイルの配置を長期スパンで計画する
事が必要で、人物タイルの数が 9 種類もある要素の多いゲームなの
である。

また、このゲームは良くマゾゲーと言われており、発生するイベントのほ
とんどがプレイヤーに対してマイナス効果をもたらす厄災イベントばかり
で、その対応に終始追われてゲームを終えることとなる。さらに、全て
の厄災に対応しきる事はほぼ不可能な事と人物タイルはプレイ人数よ
り少なめ (ゲーム開始時にプレイ人数に合わせ調整) に用意されてい
るので、人物タイルの取り合いが発生するようになっている。

さらに、人物タイルを獲得する事で手番の調整を行う様にもなっている。
同じ人物でも能力の強弱が設定されており、能力の弱い効果のもの
は手番カウンターをより多く進める効果も持っている。当然、強力な効
果の人物タイルは手番カウンターが進みにくい。

手番カウンターが進んでいるプレイヤーが先にプレイを実施する権限が
あり早いもの勝ちなのである。アクションフェイズについては、各種アクシ
ョンは基本 1 度のみプレイ可能となっており、その時そのタイミングで実
行したいアクションが似通ってしまった場合は、手番カウンターの進みが
遅い場合は思い通りアクションをプレイ出来ないことがある。

また、手番が遅い場合は、手持ちのお金で実行済みアクション自体を
買い取る事も出来るが、それなりに高額なためこれも計画が必要であ
る。

勝利得点を得る方法も色々と兎に角沢山用意されていて、人物タイ
ルも 9 種類 (さらに人物タイルの強弱もあるので実際はもっと多い)
も存在する。

得点計算のバランスが良く設計されていて、色々な方針を試すことが
出来る事がやはり魅力だ。また、厄災イベントでのマイナス要素も、打
算が効くようになっているあたりも好感触だ。訳が分からず罰符を払わ
される事はまずない。

また、他人とのインタラクションは、かなり薄めなものの間接的に影響を
与えあう様になっていて、似たような方針のプレイヤー同士が存在する
場合はそれなりに他のプレイヤーの動向が重要になってくる。方針がバ
ッティングしない場合は思い通りプレイを進められるだろう。

ゲーム自体のシステム的な制約も良くできていてキチンとプレイすればト
ップの独走はまず無いと思うし、プレイ後に何がまずかったのかが納得出
来るので、再プレイ時にはより良いプレイが行えると思う。コレがプレイ出
来なかったら、詰む と言う事がほとんど無いあたりが素晴らしい。

※ この手の長時間ゲームで良くあるのが、終盤重要な一手をあるプレイ
ヤーに牛耳られてしまい手も足もでなくなると言うようなパターンがあったり
するのだが、このゲームはその限りではない。

プレイ時間もまずまず (75-90 分前後) で、収束性も良い。少し難易
度の高いゲームかも知れないが、ゲーム自体がもつ多様性はかなりのも
ので、複数プレイを行うとかなり味わい深い作品であることが分かる。

拡張『アレアの宝石箱』は保持しているが試していない。”万里の長城”
と “スーパーイベント” という 2 つの拡張が入っている。”万里の長城”
は、アクションの追加が行われ (バランス調整?)、得点計算の要素が 1
つ増える。”スーパーイベント” は、ゲーム中盤 7 月にの更に辛いイベント
が発生するという強烈なもの。

好みがかなり分かれそうなゲームではあるが、個人的にはかなり面白いゲ
ームであると思う。


4 thoughts on “ドラゴンイヤー

  1. こんにちは。いつも楽しく読ませていただいてます。
    ドラゴンイヤーは苦しいゲームという印象ですが、よくまとまっていますよね。でもボード中央のアクションの組み合わせは、それなりに運の要素があると思うのですがどうでしょうか? 「運の要素が全く無い」とは言えないんじゃないかなあと思ってコメントさせていただきました。

  2. 初めまして!
    ボードゲーム関係では、わざわざこんな辺境の地へコメントありがとうございます。

    私も pgdb でのけがわさん(同一人物だと思っています)のコメントはいつも参考にさせていただいています。

    確かにご指摘の通りですね。
    ざくっと修正しておきました。

  3. こちらこそ初めまして。

    ボードゲーム関係もかなり深い考察をされているようで、過去のものを読みあさってしまいました。いくつか尋ねたいことがあるのですが、該当するエントリーにコメントさせていただくことにします。

    play:gameの方でわかる通りに好みは偏っているのですが、それを前提に読んでくださればと思います。またデータベース pgdb の方もこれからもよろしくお願いします。

  4. コメントありがとうございます。

    ボードゲームの記事については思いついた事を記事にしているので、間違っていることも多々あると思いますが、ご容赦願います。

    play:game のレビューを読んでいると、参考になるものが多いので、複数のレビューが投稿されている場合は、けがわさんの記事を優先して確認する事が多いですね。(笑

    こちらこそ宜しくお願いします。

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