思考の紋章学

また、澁澤ちゃんの本。
澁澤龍彦はネーミングセンスが抜群だ。
タイトルだけで、カッコヨイと思わせる何かがある。
普段僕らの心の奥に隠れている心の本質(本当にあるのかはわからないけれど)を恥ずかしげもなく、つらつらと述べている。
ヨーロッパの悪魔や伝説上の建築物、それに性について。
普段タブーとされるもの中に、本当に重要な情報が込められていると考えている節がある。
しかも、その文体は、誇り高く孤独で美しい!

人と人は分かり合えないとは思わないけれど、いや、思いたいけれど、僕らの習慣や常識や経験が邪魔をする。
僕らは考えているよりもずっと自由な存在なのに、なぜ澁澤氏のような世界で生きる事が出来ないのだろう…。