気まぐれボードゲーム感想文

相変わらず適当につらつらと。

アンドロイド:ネットランナー』- Android: Netrunner
2012 年発売。対応人数 2 人。都合 1.0 – 1.5 時間。

基本ランナーとコーポそれぞれプレイするので時間はこれくらいか?
今のところ 2 人用ゲームの最高峰だとは思うが、少々敷居が高くなっ
てしまった。というのも、カード数がかなり増えてきたのでプレイヤー
間でのレギュレーション(縛り)が重要。

ゲームのプレイ環境としては、とても良く整理されている。ルールの裁
定も定期的にアップデートされる FAQ なる PDF に反映される形式を取
っている。新しく投入されるカードも切り口の異なるカードが多く、お
かしな調整のカードも(多分)少ない。

さすが FFG、安定した品質で提供されている。あとは、カードの絵が
繊細になってより本格風になった。

スパイリウム』- Spyrium
2013 年発売。対応人数 2 – 5 人。都合 1.5 時間。

『ケイラス』で有名なデザイナーであるウィリアム・アティアの新作。
全体的に堅実なデザインで、例外処理もほとんど無く良く整理されてい
るルール。プレイしやすいし駆け引きも分かりやすい。言語依存も無し。

何とも言えない部分も多いのだが、ルールが比較的簡素な事と利用可能
なリソースがシビアなため、プレイングの幅が少々窮屈な所が気になっ
た。適当にプレイできないタイプのゲームであり時間も長時間寄りなの
で、もう少し幅のある展開が欲しいかなと。

ゲームとしては、良くできているしスムースなプレイが可能だった。

コンコルディア』- Concordia
2013 年発売。対応人数 2 – 5 人。都合 2.5 – 3.0 時間。

『インペリアル』等で有名なデザイナーであるマック・ゲルツの新作。
得点に関する処理がゲーム終了時のみであり、ゲーム終了時の条件が特
定の条件を満たした場合終了(規程ラウンド終了ではない)であるため、
誰が勝っているのか明確に分からないままプレイする事となる。

その為、常に自分にとって良いと思われる手を中心に打つこととなる。
これが良くもあり悪くもあると思えた。

また、ロンデルシステムは採用していないものの結果的にはカードを使
ったロンデルシステムに近い。というのは、カードをプレイしてゲー
ムを進めていくのであるが、プレイしたカードは回収というカードをプ
レイしない限り再利用できないのである。

ゲームの方針は序盤に決める必要があり、それからなるべくぶれないよ
うに精緻にゲームを組み立てていく必要がある。では、序盤に綿密に計
画可能かと問われると、登場するカードによって変わってしまう。その
為、序盤に決め打ちで決めた方針をひたすら貫く様なゲームという印象
を受けた。

ゲームとしての屋台骨はしっかりしており、バランス調整も良く効いて
いる。好みに合えば良いゲームだと思う。

ネイションズ』- Nations
2013 年発売。対応人数 1 – 5 人。都合 3.0 時間弱。

『スルージエイジズ』を簡素にした文明発展ゲームとのことだが、私は
『スルージエイジズ』をプレイしたことがない。

私がプレイした範囲では、要素のかなり複雑な『サンクトペテルブルグ』
と言う印象だった。基本的には何らかの買い物(カードを購入する)を事前
に行い、それを用いてターンの後半でリソースなり得点なりを得るゲーム。
それをひたすら規程ラウンドまで繰り返す拡大再生産系ゲーム。

カードの種類はかなり豊富で、少々の英文テキストがあるものの読めない
という程度ではない。つまり平易だ。そして、平易なテキストの割には、
カードの効果が多彩という理想的な構成となっている。ルールがややこし
いのでテキストで表現できる内容が多いからだろう。

インタラクションは近年のゲームらしく非常に間接的ではあるが、無視は
出来ない程度となっており、多少割り切ってマイナスを食らっても挽回が
効くあたりも良い。

少々戦争関連が強い様に思えたが、全体的にはとても良いゲームに思えた。

オートモービル』- Automobile
2009 年発売。対応人数 3 – 5 人。都合 2.5 時間。

マーティン・ワレス先生の借金ゲーであり、自動車会社運営ゲーム。辛い
展開が終始続くのでマニア向け。ゲームとしてはとても面白いし、古典的
な拡大再生産のゲームである。目に見えて成長が分かるので心地良い と
思える。

塩の海の上で』- Upon a Salty Ocean
2011 年発売。対応人数 2 – 4 人。都合 2.5 時間。

ところてん式の競りにやや近いアクション選択が主軸となるルールで、重
量級。まず感じたのはルールがとにかく分かりづらく、ボードの視認性も
良くない所。また、これも借金前提のゲーム。

プレイ中に感じたのは、しばらく収支がマイナス続きのため殺伐としやす
い様に思えた。そして、得点の入り方も少々大雑把に感じた。

うーん、ややこしいルールを頑張って聞いたのだが結果的には少々残念な
ゲームに思えてしまった。


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