Android: Netrunner のクリック効率について

すごく特定の事柄についてになってしまうのだが、書く事にしよう。
厳密な検証を行っていないので、一部誤っている可能性もある。

1クリック > 1カード > 1クレジット というデザインがされていると私は考えている。

クリックが高価である例を軽く挙げると、1クリックを増やすカードの代表的なものはコーポであるなら “Biotic Labor” で4クレジットで買う事になる。ランナーであるなら “Joshua B.” であるが、デメリットとしてタグを受け取ってしまう。これは、通常であればタグを解除するのに1クリック+2クレジットとなるので、”New Angeles City Hall” を使えば2クレジットで1クリックを予約して買っているのとほぼ同等、カードのプレイコストがそれぞれ1クリック+1クレジットかかるので実際はもう少し高くなる。
他にもいくつか例はあるだろうけれど、クリックが最も価値が高いのは多くのプレイヤー間で同意できる所だろう。

1カードと1クリックは多分意見が分かれる所であるが、私はカードの方が価値が高いと考えている。クレジットのみがあっても基本的な効率は変わらないのであるが、カードは効率が良くなるものがほとんどなのでカードの方が価値が高いと言える。
カードドロー+カードプレイのみで成立する0コストのカードを見てもクリック効率が良くなる事は明かであるが、2クレジットを取得する行動を取る事で効率は…良くなるかは分からない。カードの上限はあるがクレジットの上限はない。なので、カードの方が価値が高いのではないかとは思う。少々穴のある根拠ではあるが(笑)

また、コーポとランナーで分けて考えると1クレジットの価値が変わってくる。ランナーは豊富にクレジットを取得する手段があるのに対して、コーポは限定的である。さらにアセットはトラッシュされる可能性が高い。
ランナーのリソースやプログラムもたしかにトラッシュされる可能性はあるのだが、アセットほどシビアなものではない。であるから、1クリック0コストで3クレジットを生み出すカードである “Easy Mark” と”Beanstalk Royalties” は、”Beanstalk Royalties” の方がより良いカードであると私は思う。

整理すると、1クリック > 1カード > 1クレジットが前提で、コーポは1クレジットがランナーより価値が高いと思われる。

ここまではあまり意味のない前置きな気もするが、一部のカードについてクレジットの回収効率を個別に確認していきたい。こっちが本題。

“Easy Mark” と “Beanstalk Royalties” は、実質的には2クリックを3クレジットに変換するカードである。2クリック2クレジットよりは効率が良く、起動コスト0なのが良い。というのも、”Hedge Fund” と “Sure Gamble” は、実質的には2クリックを4クレジットに変換するカードなのであるが、起動コストに5クレジット必要なので、5クレジットをどう準備するかという問題がつきまとう。仮に準備段階でまともに5クリックを5クレジットに変換したとしたら、5クリック分の価値がかなり薄まってしまう。

さて、一定期間クリック効率が良くなるカードも見ていこう。

ランナーの “Armitage Codebusting” と “Liberated Account” も比べてみると0クレジットスタートの場合、”Liberated Account” は効率が変わらないカードであるため、 必ずしも良いとは決して言えないカードであるといえる。
“Armitage Codebusting” は起動に1クレジットその後、1クリック毎に2クレジットで12クレジットまで取得できる。つまり、全体で考えると1クリック(1ドロー)+1クリック(1クレジット取得)+1クリック(1クレジットでプレイ)+6クリック=12クレジットとなるので、ばっくり計算すると11/9=約1.2CE (CE はクリック効率を指す) となる。
ちなみに、”Liberated Account” は、1クリック(1ドロー)+6クリック(6クレジット取得)+1クリック(6クレジットでプレイ)+4クリック=16クレジットとなるので、12/12=1CE となり実際はまったく得をしていないカードとなる。

つまり、”Sure Gamble” や “Liberated Account” 等のコストの重いカードは、起動コストをどのように準備するかがキーになるといえる。その為、初期手札に上記のようなカードがある場合はかなり効率が良いとも言える。

さて、別のカードである “Kati Jones” も見てみよう。仮に12クレジットを回収する場合、1クリック(1ドロー)+2クリック(2クレジット取得)+1クリック(2クレジットでプレイ)+5クリック=12クレジットとなるので、10/9=約1.1CE となる。

では、2クレジット持っていた場合、こちらも12クレジットを目標とすると1クリック(1ドロー)+1クリック(2クレジットでプレイ)+5クリック=12クレジットとなり、10/7=約1.42CEとなる。
ちなみに、2クレジット持ちの “Armitage Codebusting”は、1クリック(1ドロー)+1クリック(1クレジットでプレイ)+6クリック=12クレジットとなり、11/8=1.38CEとなる。
ついでに、”Liberated Account”は、1クリック(1ドロー)+4クリック(4クレジット取得)+1クリック(6クレジットでプレイ)+4クリック=16クレジットとなり、12/10=1.2CEとなる。

と考えると、少なくとも “Kati Jones” は0クレジットスタートの場合12クレジットの回収では、”Armitage Codebusting” より効率の悪いカードとなる。まぁ、長期的に使えるというメリットもあるのではあるが。2クレジット持ちでプレイを行い、15クレジット(13/8=約1.63CE)以上を目指したい。

“Magnum Opus” は、クレジット0スタートの場合12クレジットを回収すると、0.583CE となりかなり長期的に利用しないとクリック効率が上がらないカードであると言える。クレジット5スタートの場合12クレジット回収すると、0.875CEとなる。
#実質は7クレジットしか増えていないのであまり参考にならない。
実質12クレジットを回収する目的の場合、クレジット0スタートで17クレジット取得した場合は0.923CEで、クレジット5スタートで17クレジット取得した場合は、1.5CEとなる。
やはり、長期的に利用が望ましいが、どちらにしろ初期の起動コストを上手く用意する事が重要である。

ランナーを中心に見て回ったが、やはり起動コストも込みでクレジットの回収効率を考えると “Armitage Codebusting” はクレジットの手持ちが少ない場合はかなり優秀なカードと言える。当然起動コストが潤沢に用意出来ているのであれば、コストの重いカードをプレイするのが望ましい。
これは当たり前であるが、単にペイドアビリティのみの価値で判断してしまいがちなので一応触れておく事にした。準備するためにクリックをクレジットに変換しているので、そのコストを考えるとそれほどでもない事が分かったのではないかと思う。ただ、事前に起動コストが何らかの手段で用意出来ているのであれば非常に効率が良いのは確かである。

以前、”Liberated Account” が凄く強いと言われた事があって簡単に説明したのだが、良く伝わらなかったので。

突然話が飛んでしまうが、”Gabriel Santiago” のHQのランに成功した場合、2クレジット獲得するという能力は非常に CE が高いのは間違いはない。プレイコストがいらずゲーム開始時の段階で用意されている能力なのだ。

コーポはもしかしたら書くかも知れないが、似たような話になるので割愛させてもらう。トラッシュコスト等が絡むのでより複雑になってしまう。高いトラッシュコストのカードは非常に安定性が高い確か。
例としては、”Melange Mining Corp” と”Private Contracts” は、ほぼ同様のカードであるが、”Private Contracts” の方が安定して利用できるカードではある。

ざらっとまとめると、クレジットが少ない場合はカードを引くべき。クレジットが潤沢にあるなら重いコストのカードをプレイするべき。当たり前の結論になってしまうのだが、クレジットが少ない時に無理をして”Magnum Opus” や “Liberated Account” をプレイするのはあまり良い選択とは言えない可能性が高いという風に私は考えている。

また、デッキにはクレジットの回収効率の高いカードを入れる場合は低コストでプレイ可能な CE の良いカードを組み合わせて入れるべきである。
つまり、”Easy Mark” や “Armitage Codebusting” はほぼ必ず安定して稼働して、クレジット回収効率が上がる地味であるが良いカードであると言う事である。

当然、”Test Run” や “Retrieval Run” 等を利用してプレイコストを圧縮する方法もあるが、今回は単純にクレジット回収効率のみについて記載した。

少々長くなったが、以上となる。

2016/02/22 – 追記
stimhack.com にて以下の三記事も参考になるかも。(全て英文)
QuantANR: The Next Generation of Anarch Event-Based Economies
A Comparison of Event-Based Runner Economies in ANR
QuantANR: Analysis of a Changing Meta


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