ボドゲ感想文

ボードゲームはプレイしているのだが、自サイトへの投稿は控え目にな
ってしまっている。というわけで、久々に投稿。

シラ』- Sylla
2008 年発売。対応人数 3 – 4 人。ルール説明含め都合 1.5 – 2 時間。
イスタリゲームズから発売された言語依存のない競りゲーム。また、公式
バリアントルールを導入して 2 人でもプレイ可能な模様。

私は最近このゲームを購入して大変気に入っており、繰り返しプレイし
ているゲームの一つである。

テーマとしては、ローマの栄光と危機を追体験しながら徐々にその影響
力を高めていき、最終的にはローマの実権を握ることを目指すゲームと
なっている。

主立ったゲームのシステムとしては、競りゲームとなっているが様々な
要素が導入されているためルールを聞いた段階ではどのようにすれば上
手くプレイ出来るのかが分かりづらいゲームの一つ。

また、イスタリゲームズであるため、言語依存は無い。ただ、ゲームの
ルール上ボードに記述のないいくつかの細かい処理が発生するためやっ
ぱり少し分かりづらく直感的でない部分が多少存在する。

まず、このゲームはかなり地味なゲームであることは確かであるのだが、
ルールとテーマの親和性が高く美麗なアートワークも伴ってゲームの醸
し出す独特の雰囲気は素晴らしいものとなっている。ローマやギリシャ
がテーマのゲームは沢山あるのだが中でもゲームのシステムとテーマが
上手く融合しているゲームの一つであると言える。

比較的近年のゲームであるので、いわゆるマルチパス方式(勝利する方法
が複数用意されている)のゲームで、それぞれの方法に対しては得点バラ
ンスも比較的良い様に感じたので繰り返しプレイに耐えると思われる。
利用するカードとタイルの効果や相関関係も良くできている。

ゲーム中に用意された特殊効果のある人物カードの使い方も面白い。建物
を購入するフェイズが用意されており、そこで自分の人物カードを使うこ
とによって建物を購入するのであるが購入した場合、以降のフェイズでそ
の人物の特殊効果を利用する事が出来ないルールとなっている。そのため、
建物を購入するべきか後々のフェイズのため温存しておくかというほどよ
いジレンマがあるゲームとなっている。

ちなみに、建物の効果は良くありがちな効果が多いのではあるが、ゲーム
に与える影響は強すぎず弱すぎずとなっており、またその建物が短期的も
しくは長期的にどの程度影響を及ぼすかが比較的分かりやすい。なので、
その建物をどの程度の価格で購入するべきかといういわゆる値付けが行い
やすいと私は感じた。自由な値付けが可能なため、そのあたりは重要な部
分であると思われる。

それ以外にも競りに関する要素は色々あるのだが長くなりすぎるので割愛。
建物以外も色々あるが、それぞれ良くできていてこだわりを感じるルール
が多い。

ゲーム終了時に関する最終得点も面白い。奴隷という役職が存在するのだ
が、キリスト教が公認される事により奴隷解放というイベントが発生し
ゲーム内通貨を支払う事によって奴隷解放を行ってボーナス得点を得る事
が出来る。ただし、奴隷はゲーム中奴隷の反乱というイベントが発生する
可能性がありリスクがある。
また、ゲーム中はキリスト教迫害イベントが発生する可能性があり、キリ
スト教徒の人物は利用できなくなる可能性があるのだ。ただ、先に述べた
ゲーム終了時にキリスト教が公認される事によりキリスト教徒である人物
カードはボーナス得点となる。つまり、ある役職に関しては通常の役職カ
ードとキリスト教徒の役職カードのの 2 種類が存在し、ゲーム中のリスク
を容認して最終ボーナス狙いでキリスト教徒のカードを採用するか、もし
くは通常の役職カードを利用しリスク回避するか等の考え所がある。

他にも色々と細かいギミックが用意されており、感心する事が多いゲーム
である。また、イスタリボックスという拡張セットを導入する事でいくつ
かの追加要素をゲームにもたらす事が出来る。この拡張は相変わらず地味
ではあるのだが、全体的には良い調整が効いていると思われる。

ロンド』- Rondo
2012 年発売。対応人数 2-4 人。ルール説明含め都合 0.5 時間。

非常にルールがシンプルなタイル配置系のボードゲーム。得点計算も非
常にシンプルで分かりやすいルールとなっている。ゲームで利用するチ
ップが大量に入っているのだが、プラスチック製で品質も良く好印象。

ゲーム的には、チップを補充して配置するだけのゲームではあるのだが、
ボードが良くできていてチップ配置は結構ジレンマがある。運の要素が
かなり強いのは確かであるが、プレイングの妙もそれなりにあるようだ。

リバーシブルボードであるので 1 粒で 2 度美味しい。青と赤のボード
がある。私は青のボードの方が好きではある。微妙な調整事により勝敗
がつきやすいので、終盤までゲームがもつれ込みやすいから白熱したゲ
ームになりやすいとは思う。一方、赤のボードは得点が得やすいボード
となっており派手な展開になりやすい。まぁ、色々な好みを吸収する感
じになっていて良いのではないだろうか。

かなり短時間で終わるので、納得が行かなければもう一度プレイ出来る。
軽くて良いゲームだ。

ジキルとハイド』- Dr. Jekyll & Mr. Hyde
1997 年発売。対応人数 3 – 4 人。ルール説明含め都合約 1 時間前後。

対応人数は 4 人専用と考えた方が良いだろう。かなり変態的なトリッ
クテイキングのゲーム。

カードは大きく分けて 2 種類存在するのであるが、背面からどちらの
種類かわかるカードとなっている。また、協力ゲームでカードのプレイ
は自分 or 味方 or 相手のどちらかにプレイを強要できるという変則的
極まりない内容のゲーム。

少し得点計算やトリックの取得に関するルールが分かりづらいがサマリ
ーが必要という程度ではなく、プレイしている内に慣れる。

予測が大切なゲームではあるし、協力プレイも大切。カードを 28 枚し
か使わない割には色々考えられるなかなか良くできたゲームだとは思う
が、かなり癖が強いタイプのゲームであるのはたしか。

ちなみに『トゥワイライト – Twilight』というゲームのリメイクらしい。

カードの絵はバタ臭くアクが強い。このゲームを象徴するかのようなデ
ザインである。私は比較的楽しめたが、ゲーマー向けだろう。

長くなってしまったが、以上とする。


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