1 件だけ書いた。ルールやカード 1 枚 1 枚触れると、キリがないの
でかなり端折って書いたがそれなりの量になってしまった。
『アンドロイド:ネットランナー』- Android: Netrunner
2013 年 7 月現在だと、基本セットとミニ拡張 6 種(The Genesis Cycle)
発売済み。MTG の作者リチャード・ガーフィールドの『ネットランナ
ー』を FFG 社が版権を買い取り再版した 2 人用対戦カードゲーム。
カード自体はどうも再収録されているものもあるようだが、全体的にコ
ストのバランス調整やカードテキストの調整がなされている模様。
ゲームとしては、各人が事前にカードを用意する純粋なデッキ構築型の
非対称のゲームとなっておりアジェンダポイントと呼ばれる得点を 7
点先取する事で勝利することが出来るゲームとなっている。(他にもあ
るのだが割愛)
ルールの分量は、多い方だと思われる。また、カードの言語依存が高い
ので、日本語化必須。おまけに、専門用語の連発でルールが分かりづら
い事この上ない。ただ、一度理解してしまえばあとは追加で発売される
カードを読めばよいだけなので新たにルールを覚え直す必要もなく快適
にプレイ出来る。
テーマとしては、サイバーパンクとなっており片方は企業(ゲーム内の
用語でコーポ)となり事業計画を達成することを目指す。もう片方は、ハ
ッカー(ゲーム内の用語では、ランナー)となり企業の事業計画を剥奪す
ることを目指す。
もちろん、企業は丸裸ではなく、簡単にランナーに侵入されてしまわな
いように防御システムを準備することで対策を行ったり、事業計画に見
せかけた偽の計画を用意出来る。つまり、罠を仕掛ける事でランナーの
出鼻をくじいたりする訳である。
さて、基本セットはスターターデッキと呼ばれるデッキの作成が可能で
ルールさえ把握できれば、”面倒な(ただし、最も面白い)” デッキ構築を
行わずにゲームをプレイ出来る。
基本セットに含まれているカードセットは、企業 4 種、ランナー 3 種
であるので、それだけで 12 パターンの対戦が楽しめる。それぞれ特徴
的な構成になっているので、繰り返しプレイする事が前提ではあるが、
非常にコストパフォーマンスが良いゲームではある。
カードのバランスは、まだ良く分からない部分が多いものの全体的には
良く調整されたカードが多い様に感じている。あるカード A の効率と
あるカード B の効率が変わらないようになっているので、いわゆる上
位互換カードが(ほとんど)存在しないからだ。ただ、中には首を捻って
しまうような効果のカードもあるのでご愛敬と言った所だが、全体的に
はごくわずかであるので十分許容範囲と言える。
プレイングの感覚としては、コーポ側は先読みが重視されて、ランナー
側はカウンター(対応力)が重視される傾向にある。コーポ側にしか、先
に記載したアジェンダポイントが含まれるカードが存在しないので、
ランナーとしては企業の防衛システムを上手いことくぐり抜けてアジェ
ンダポイントを奪い取る必要があり、いつ仕掛けるかが重要。逆に、コ
ーポとしては、あらかじめ計画的に防衛システムや罠等を仕掛けておき、
相手をはめる。もしくは、予想されていないプレイをすることで相手の
テンポを崩す事が必要になる。コーポの方がおそらくプレイングは難し
いと思われる。というのは、相手のターン中に基本的には計画しておい
た(配置済みの)カードしかプレイ出来ないので、突然手札から割り込ん
で妨害が行えないからである。さらに、コーポは守らなくてはいけない
カードが多い。
ルールの説明はほとんどしていないが、兎角用語が多いのでかなり端折
って記載している部分もある。アメゲーなだけあって、カードのテキス
トは、なかなか魅力的な効果をもつものが多い。かといって、バランス
がおかしくない(と思える)のが良い所である。ドラフトやら制限ルール
やらバリアントルールやら何やらでプレイヤー間でバランスを調整する
必要がない。
今のところ、メタカード的なカードは少なく、デッキの構築の幅もやや
少ないが、デッキ構築のルールが良く効いていて企業やランナー毎に特
徴的なデッキになるようになっている。基本セットのカードも使いやす
く、たとえ拡張セットを入れたとしても意味がない基本セットのカード
は少ないのも良い。
現在、全拡張を含めてもカードのプールは多いとは言いがたいもののそ
れなりに特徴的なデッキの作成が可能なので楽しめている。
ちなみに、カード内のテキストは平易な英文で用語の統一性が保たれて
いるので、それほど解釈に困るようなことはない。かなり気を使ってテ
キストを書いていると思われる。このあたりは、日本国内のカードゲー
ムやルールブック等は見習って欲しいと思う所。
OCTGN を使って、オンラインでもプレイ可能ではあるのだが私は今の所
対人戦未プレイで、自身のデッキの検証用として使っている。
補足として、国内ではそれほど情報が充実しておらず一部の個人サイト
のみとなっており、集約された Wiki 等は特にない。海外サイトはそれ
なりに充実しており、大会のレポート、カード 1 枚 1 枚の考察、専用
のデータベース等が存在している。デッキは大会のデッキがおそらく参
考になるのではないかと思われる。
参考 URL:
当サイト内
アンドロイド:ネットランナー用デッキビルダーについて – その2
国内で最も精力的に記事を投稿されているサイト
The End of Road to Hali
公式 / 意外と見逃せない?!
FFG [Android: Netrunner]
Android: Netrunner Deck Builder – Card Game DB
Android: Netrunner Card Spoilers – Card Game DB
『A Study in Static』まで
Android: Netrunner “best card” tournament — Summary and final standings | BoardGameGeek
カード 1 枚毎の考察
Thoughts about Android:Netrunner cards | BoardGameGeek
大会記録とか
StimHack
大会のデッキリスト – StimHack
オンラインの勝敗 / ゲームバランスが良いのが素晴らしい
octgn result