更新久々だな。気になったゲームをいくつか書いてみる。
『世界の七不思議 拡張#2 都市(7 Wonders : Cities)』
とりあえず、『#1 指導者達(Leaders)』も入れるの前提で。公式の和訳
ルールが分かりにくいところがあるので、いくつか記載しておく。
プレイ枚数:各時代 8 枚配り 7 枚プレイする。(つまり、各時代毎に 7
ターンある) 8 人プレイ時は 7 枚配り6 枚プレイする。(こちらは、基本
と同一)
チーム戦:チーム同士は両隣に座る
(座席例)
4人
AA
BB
6人
AAB
CCB
8人
AABB
DDCC
チーム戦の交戦:自チーム以外の隣のプレイヤーとのみ交戦を行う。
勝利時に勝利トークンを 2 枚受け取る。敗戦時は、敗戦トークンを 2
枚受け取る。つまり、各時代毎に 1 度しか勝負しない。
ゲームの感想は、これまた良い拡張だと思う。追加された黒のカードは
あまり無茶苦茶な効果が無いし、変則的な効果もあったりして、使いこ
なしを要求してくるあたりがなかなか良い。また、基本ルールだとお金
の価値が薄いので、それに意味を持たせようという味付けなんだろうと
思う。指導者は自分の中での解決だしね。ただ、考える要素がかなり多
くなってしまったので、プレイに時間がかかるようになると思う。大体、
慣れても +10 分ぐらいかなぁ。また、III でギルド(紫)の引きが悪くて
もなんとかなる様に調整されたあたりは絶妙な調整に思えた。
3人プレイ時は、基本だと軍事(赤)がやや強く感じたけど、外交を使う事
で得点が緩和されるので、良い調整。もちろん、4 人以上でも外交は良
く機能する。
マスクは、科学技術(緑)の受け口が広くなるので、科学技術特化プレイ
時のサポートカード的な位置づけの様だ。
新ボード 2 枚は、ちょっと扱いが難しいかな。上級者向けに思える。
あと、A 面の方が使いやすい(強い?)気がする。
指導者は、割と無難な効果が多いかな。
全体的には上手く纏まって深みを与える事に成功しているので、今回も
良い拡張だと思う。しかし、この手のゲームの宿命かアイコンがやたら
と増えてきて慣れないとますます辛いゲームになっているが、収束性が
高い事とある程度汎用性の高いアイコンの記述ルールでカバーしている
感じ。慣れないうちは効果を誤って適用してしまうことも多い様な気が
するが、それでも良いゲームだ。
あと、カードのサイズはやはりこの大きなカードが良い。周りを把握す
る際、見やすいからね。
『イノベーション(Innovation)』
気になっていたがスルーしていたゲーム。兎に角特殊効果のテキストが
満載で、全てのカードの効果が異なるという徹底っぷり。110 枚ぐらい
ある。基本は、リソース管理ゲームで一定数得点を得たら勝ち。また、
個人攻撃がありなので、やや厳しい展開になりがち。時間は、おそらく
公称通り 60 分前後で終わるだろう。収束性もそれなりに高い。
ゲームは『MtG』よろしく特殊効果の嵐で、デッキ構築ゲームではない
ためゲームの開始時にゲーム全般に於ける計画を立てることはほぼ困難。
その場その場の対応が割と重要で、思考性の高いゲームかというとそう
でもない気がする。大味な運ゲーかというと、たぶん…合っている。た
だ、ある程度ゲームのハンドリングが能動的に行えるようになっている。
理不尽な部分も多いものの特殊効果満載系のゲームの中では異色ながら
良く纏まっていると思う。
ゲームが上手くいったか、いかなかったかで評価がすごく割れそう。
かなり運の要素が強い割に、テキストの読み込みを要求してくるので妙
なゲーム。異色作。個人的には比較的楽しめた。
『ヴォーパルス 拡張#1 ヴィシャス(Vopals #1 vicious)』
『ヴォーパルス』自体は事前に 1 度プレイ。拡張有りが良いと思う。カ
ード間のシナジーに幅が出ていて、プレイの幅が広がったように感じた。
やり込んでないのであまりよくわからんところがあるけど、『ヴォーパル
ス』自体は、似たようなドラフトゲームの『世界の七不思議』から比べる
と簡素化されている。そのため、判断材料やインタラクションが少ないの
よね。これは、一長一短だとは思う。
あとは、ある程度割り切ったプレイが必要なんじゃないかな。序盤は数比
べの割にチキンレース的な要素は薄く、一発勝負なので。資源も何が出る
かはほぼランダムだし。
中盤以降は、相手のプレイしたいカードをドラフト中露骨にカットが有効
すぎるためどうかと思っていたけど、拡張を入れるとある程度プレイの幅
が広がるので各人の方針がいくつか割れて、展開が変わる感じがした。
あとは、相変わらず特定のカードが強い様に思えたなぁ。カード間のバラ
ンスが良いとは言い難いのが、ちょっと評価が下がる原因ではある。
ただ、この手の特殊カード中心のゲームで、国産ゲームとしてはゲームシ
ステムはかなり高水準で纏まっていると思う。アートワークも少し癖があ
るけどわりと好きなタッチで良い。
『ヴォーパルス』を少し調べてみたら、「マリガン」ありのルールがある
らしい。そっちのルールで運用する方が良さそう。
『心臓発作(Infarkt)』
多分運ゲーだと思う。ノリが重要なゲーム。お馬鹿なゲームと割り切れば
楽しめるはず。プレイ中の会話は結構楽しい。
『ポイントポーカー(Nix fur Ungut!)』
ギャンブルゲーム。大変良くできたゲーム。最近出たゲームだと『ベガス
(Vegas)』とかに相当するようなカジノ的な雰囲気のゲーム。運と度胸と
駆け引きが重要なあたりは、ホント良くできている。ルールも分かりやす
いし、多少言語依存があるものの、問題無い程度。
多分、古き良き伝統的なドイツのボードゲームの中では傑作なんじゃない
かなぁ。絶版なのが惜しいね。
『ストロッツィ(Strozzi)』
『メディチ(Medici)』と箱が似てるヤツ。クニツィアの競りゲームは沢山
出ているが、なかなか良く纏まった優等生的なゲーム。やや知名度が低い
か。カードの内訳が重要に思えたので、サマリーがいるね。『メディチ』
よりシビアでないので、競りゲームに慣れていない人でもいける比較的ゆ
るめのタッチだと思う。プレイ人数が 6 人までなのは良いね。
『ノートルダム(Notre Dame)』
最近割とプレイしているが、良くできたゲームだと思う。計画性が重要な
のが良い。よくわからんところがあるものの、他人と方針がかぶらないこ
とと終盤の灰色カードの使い方がキモだろうね。80 点近く取った時があ
ったので。
『ブラフ(bluff)』
負け抜けなのが残念だけど、とても良くできたゲーム。ダイスゲームで運
ゲーかと思いきや、(私の)確率計算からすると妙なビットをする人から抜
けていくので、まともなゲーム。まぁ、このゲーム実は交渉ゲームだよね。
『ファブフィブ(Fab Fib)』
『ブラフ』から見ると判断材料がほとんど無いので、こっちの方が更にラ
イトなブラフゲームだろう。対応人数が広く収束性も高い。ただ、滅茶苦
茶なビットが出来るので、そこがなぁ…。
『キャッチアウト(Catch Out)』
『ファブフィブ』のルールを変形した国産同人ゲーム。うーん、改悪にな
っているような…私的には残念なゲーム。