2009 年 Admodee から発売。ポーション・セバスチャン作。ラミー(セット
コレクション)系のカードゲーム。プレイ人数 2 人。30 分前後でプレイ可
能。言語依存はない。
カードの内訳は、大きく分けると高級品カードと一般品カードとラクダカー
ドに分かれている。高級品の得点は高いが、枚数が少ない。一般品の得点は
低いが、枚数が多い。という内訳となっている。
ラクダカードに関しては、特殊なジョーカーという扱いとなっており、ラク
ダカード自体を売却して得点を得る事は出来ない。
ゲーム開始時には手札を配ったあと、”市場” と呼ばれるカード置き場を作成
し、表向きに 5 枚カードを並べて開始する。
ゲームの流れは、以下の通り。
1. カードの獲得
2. カードの売却
1. カードの獲得はいくつかの方法が存在する。売却方法は、それに比べてシ
ンプルだが、同じ種類の商品カードを一定枚数以上売却することでボーナス
が得られる仕組みになっている。そのため、一般品を大量に抱えて一気に放
出する作戦も有効となっている。
そんなことを繰り返しながら、商品が 3 種類売り切れるか、山札が無くなる
までプレイする。1 プレイ 10 分前後でテンポがいい。3 回勝負で 2 回勝利
したプレイヤーが勝ち。まるで、格闘ゲームみたいだ。
ゲームの打ち筋としては、いくつかの作戦が取れるので、繰り返しプレイに
耐える作品となっている。また、各プレイヤーとも確実に手が進むので、極
端な差がつきにくいのも良いところだ。また、カードゲームなので運の要素
もそれなりにある。
つまり、ルールが分かりやすくて、得点バランスも良く、運と技術のバラン
スも良い。典型的な良質なドイツのゲームだ。あまり飽きも来にくいし、2
人用のゲームの中でもかなり良くできた部類のゲームだろう。
手札制限が良く効いていて、時々いやらしい駆け引きが発生するものの殺伐
としない辺りは良い調整なのだろう。また、各色の残りのカード枚数 (かな
り重要な情報) が一目でわかるのは素晴らしいと思えた。
初期手札以外は公開情報になってしまうので、記憶力を問われる部分もある
かも知れない。
コンポーネントの質は良く、各カードのデザイン・配色も美しく分かりやす
い。勝利点となる商品トークンはサイズもほどよく、得点の数字も見やすい
ので扱いやすい。
作者を少し調べてみると、『イスファハン』の作者であった。アラブっぽい
テイストが好きなんでしょうかね?