最終更新日時 2008/06/19 |
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ジャンル | フォークソング(中世風) |
出身国 | イギリス |
Official Site | Blackmore's Night official Web Site |
1st Album | Shadow of the Moon |
1997年発売 | |
1.Shadow of The Moon 2.The Clock Ticks On 3.Be Mine Tonight 4.Play Minstrel Play 5.Ocean Gypsy 6.Minstrel Hall 7.Magical World 8.Writing On The Wall 9.Renaissance Faire 10.Memmingen 11.No Second Chance 12.Mond Tanz 13.Spirit Of The Sea 14.Greensleeves 15.Wish You Were Here 16.Minstrel Hall #16はJapanese Bonus Track |
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元DeepPurple〜Rainbowのギタリスト リッチー・ブラックモアとフィアンセのキャンディス・ナイトのプロジェクト。 今回購入したものは、写真集っぽいブックレットがついているもの。デジタル加工してある写真は、なんだかセンスが悪い ^^;;。中世の詩人風というか上のジャケットっぽい感じのコスプレをしている写真が多数納められている ^^;;。 リッチー・ブラックモアについては、うちのサイトより他のサイトを調べた方が良いと思うので、そのことについては言及しないでおくことにする。 で、実際の音楽的な内容は、中世のルネッサンス風の音楽をフォークソング調で歌ったもの。アコースティックギターもポロンポロンと弾く感じではなくて、明確なメロディを弾いている。一方キャンディス・ナイトの歌声はというと、無理をしない歌唱法で素朴な味わいという感じで彼らの言うジプシー的な歌声なのかも知れない。また、効果音的に使われる楽器がとても中世らしく、雰囲気はとても良い。歌詞もロミオとジュリエットの様な歌詞であったり、魔法の国がどうのとか書いてあり、夢物語というか浮世離れさせてくれる様な楽曲である。 CDジャケットにサインが書かれていて、この辺もファンサービスの一環なのだろうが、ファンとしてはとても嬉しい限りである。 全体的には、暗い曲が多い様な感じである。(暗い曲の方が、キャンディスの歌が栄える) 服装から演奏&楽器まで、とことんこだわった感じのあるユニット。 |
2nd Album | Under A Violet Moon |
1999年発売 | |
1.Under A Violet Moon 2.Castle And Dreams 3.Past Time With Good Company 4.Morning Star 5.Avalon 6.Possum Goes To Prague 7.Wind In The Willows 8.Gone With The Wind 9.Beyond The Sunsets 10.March The Heroes Home 11.Spanish Night(I Remember It Well) 12.Catherine Howard's Fate 13.Fool's Gold 14.Durch Den Wald Zum Bach Haus 15.Now And Then 16.Self Portrait |
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今回はヨーロッパ各地の伝統音楽をBlackmore's Nightなりに再構築したAlbumとなった。リッチー・ブラックモアによると、「蜂蜜酒を注ぎ、蝋燭を灯して、中世の旅に出よう」と言っている。そんな、世界に浸りきった彼らの 2nd Album。 今回購入したものは、ブックレット付きのもので、デジタル加工のセンスの悪さは相変わらず…。今回も中世っぽい服装のコスプレをした写真が多数収められていて、上のジャケットっぽい感じの各地を渡り歩く歌姫と詩人と言った風で、怪しさは多少減退しているが、世界に入りこんだコスチュームに身を包んでいる。 音楽的には、1st Albumを周到したもので、リッチー・ブラックモアのアコースティックギターは特注品になり、音色が多少艶やかになった。明確なメロディを弾いているのはいつも通り。一方、キャンディス・ナイトの歌は声量に余裕が出てきて、しっかりした歌声を聞かせてくれる様になった。また、曲によってはゆらゆらした歌い方をしていたり、スペインの曲では、言い回しというか舌使いがとても良く、1st Albumより巧くなっている様に思える。 また、イェンス・ヨハンソン(STRATOVARIUS)が参加しているAlbumでもある。 早弾きは披露していないが、なかなか趣のあるKeyboard Playであると思う。 トラディショナルな雰囲気はとても良く出ていて、合いの手ではいる手拍子や、太鼓もかなり伝統芸能っぽい雰囲気を醸し出している。また、激しい曲でも、どこか寂寥感の漂う味わい深い楽曲が沢山入っている。1st Albumより、牧歌的でのどかな感じが強調されている感がある。 ちなみに、"旅している"曲は、イギリス、ドイツ、フランス、スペイン、イタリア、ポーランド、チェコ、ハンガリー、トルコ、ロシアと沢山の国を巡る事になる。歌詞の方も、警句や吟遊詩人の様な人生の儚さ歌った様な曲が多い。 #11を過ぎた辺りから世界に浸りきった暗い曲ばかりが続く、個人的にはとても良い曲ばかりで、良いと思った。ついでに、録音状態がカナリ良質で、アコースティックギターの余韻やキャンディスの息遣いがとても鮮明に聞こえる。 #16はDeepPurpleの曲のカバーで、歌詞がとても陰鬱で、世界に浸れる ^^;; また、アコースティックギターが最も栄えている曲であると思う。 全体的には、トラディショナル フォークという感じで、前作のルネッサンス調の曲は少ない様に思える。でも、中世風の長閑(のどか)なとても良い曲ばかりなので、良いと思う。 |
3rd Album | Fires At Midnight |
2001年発売 | |
1.Written In The Stars 2.The Times They Are A Changin' 3.I Still Remember 4.Home Again 5.Crowning Of The King 6.Fayre Thee Well 7.Fires At Midnight 8.Hanging Tree 9.The Storm 10.Mid-Winter's Night 11.All Because Of You 12.Waiting Just For You 13.Praetorius(courante) 14 Benzai-ten 15.Sake Of Song 16.Village On The Sand 17.Again Someday |
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Blackmore's Nightの3作目に当たる『Fires At Midnight』。今まで通り、録音状態は良質。 今回は、1st Albumで見られたルネッサンス調の曲もある。また、トルコの曲や、片田舎のパブ風の曲や日本をイメージした曲(その名も"弁財天"!!!)など色とりどりの内容になっている。使っている楽器も電気バグパイプやパイプオルガンやタンバリンやハープやショームという木管楽器が登場したりと実に多彩。 リッチー・ブラックモアはエレキギターを今までより多く弾いている。アコースティックギターは、雰囲気を重視したのか、(以前よりも)あまり攻めてこない様にも思える。余韻を重視したプレイで、とても味わい深い。時折、ハッとする様なメロディが数多く登場するのも印象を良くしている。 一方、キャンディス・ナイトは、今までより肉感的な歌い方になり、感情表現がとても豊かになった様に思える。僕が聴いた中でも最も素晴らしい歌声と言える。だが、不世出な歌手というワケでは決して無く、今失われつつある人間的な歌声を持つ女性ヴォーカリストである。人間的ではない人間なんていないのは確かだが、言い換えると田舎の歌手の歌声というか、そういった"素朴な"味わいなのである。 #2はボブ・ディランのカバー曲で、邦題は『時代は変わる』。原曲は聴いた事はないのだが、歌詞や歌声や中世風の演奏に至るまでまで隙が無い。一押し。 全体では70:58と、とても盛りだくさんな内容で充実している。また、いつもコンスタントに16曲以上入っていながらも、楽曲自体は非常に安定した水準を保っていて、とても素晴らしい。 |
4th Album | Ghost Of A Rose |
2003年発売 | |
1.Way To Mandalay 2.3 Black Crows 3.Diamond And Rust 4.Cartouche 5.Queen For A Day (part 1) 6.Queen For A Day (part 2) 7.Ivory Tower 8.Nur Eine Minute 9.Ghost Of A Rose 10.Mr.Peagram's Morris And Sword 11.Loreley 12.Where Are We Going From Here 13.Rainbow Blues 14.All For One 15.Dandelion Wine 16.Just One Minute #16はJapanese Bonus Track |
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Blackmore's Nightの4th Album。 まず気が付くのが、ルネッサンス調のクラシカルな曲が減り、代わりに民謡っぽい曲がかなり増えている。堰を切って出された感が強く、曲の使い回しとも思える部分も多少なりともあり、そういった意味でもライブ的。 曲の質は良いので(録音状態も)狙ってやってるのかも知れない。過去3作に比べて、どうも印象に残る曲が少なく感じてしまうのは、慣れなのか、はたまた、ライブ感の強さ故なのか、分からないが、全体的には粒ぞろいの佳作の詰まったAlbumという感じに思えてしまった。テーマや歌詞等も良いので、雰囲気は過去3作と同じなので、今までのファンは楽しめるのではないかと。 キャンディス・ナイトの歌声は良い感じなんじゃないでしょうか。こういう風に表現したいと言うのが明確になった感があって好印象だった。 |
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