最終更新日時 2008/06/19
オーペス
ジャンル デス・メタル
出身国 スウェーデン
Official Site Opeth Official Web Site
1st Album Orchid
1994年発売  
1st
1.In Mist She Was Standing
2.Under The Weeping Moon
3.Silhouette
4.Forest Of October
5.The Twilight Is My Robe
6.Requiem
7.The Apostle In Triumph
Opethの1st Album。
デス・メタルということだが、中でも個性的なスタイルを貫くOpethの記念すべき1st Album。このバンドは、とにかく曲が長い。一曲8〜10分の曲をずらずら並べ立ててくる。
全曲を通して暗く退廃的でどこか憂いを感じさせるメロディは素晴らしい。聴かせ所もわきまえていて、冗長な感じは感じさせないのもポイントが高い。音楽的には、デスメタル的な攻撃的要素とアコースティックギターや普通声で歌う叙情的要素が上手い具合に組み合わさった音楽をやっている。
一筋縄に行かない展開はプログレッシブな感覚さえも感じさせる。また、徹底した雰囲気作りも特筆すべき所で、メロウなパートは溜め息が出るほど美しく、そこから一転、疾走パートでは力強く荒々しい。
様々な楽器等を使いまくるのではなく、純粋にメロディと展開力で勝負した入魂の一作ではないかと。デス・メタルの中でも、技巧性・叙情性の高いAlbum。
9/10
2nd Album Mourningrise
1996年発売  
2nd
1.Advent
2.The Night And The Silent Water
3.Nectar
4.Black Rose Immortal
5.To Bid You Farewell
Opethの2nd Album。
いきなり訳が分かりません。5曲入りのAlbum?! ミニアルバムではなく歴(れっき)とした2nd Albumで、なんと収録時間66分! 全曲すべて10分越えで#4はなんと20分です。大作主義ここに極まれり。しかも、これまた驚いたのだが、この曲のほとんどがデビュー前に作られた曲らしい。(1991-1996と記されている)
内容の方は、ジャケットが醸し出すモノクロームで鬱蒼とした雰囲気が楽曲の中にも良く出ている。
Opethらしい曲がぎっしりつまったAlbumで、曲調はメロウなパートが多く占めるため若干地味かも。美と醜の対比というよりは、それらが渾然一体となった凄まじい表現力で聴き手に迫る。デス・メタルというには、プログレッシブ過ぎる。プログレッシブというには、デス・メタル然としたサウンド過ぎる。そんな複雑怪奇でありながらも、卓越した技術を内在したサウンド。曲の長さは慣れると思う。
清濁併せ呑むサウンドを素晴らしいセンスで1つの形として提示してきた事には、全く頭が下がる思いです。デス・メタルに対する考えを180度変えてしまうかもしれない素晴らしいAlbum。
10/10
3rd Album My Arms,Your Hearse
1998年発売  
3rd
1.Prologue
2.April Ethereal
3.When
4.Madrigal
5.The Amen Corner
6.Demon Of The Fall
7.Credence
8.Karma
9.Epilogue
Opethの3rd Album。
この3rd Albumはコンセプトアルバムらしい。#1の雨の降りしきるプロローグから#9のハモンドオルガンの鳴り響くエピローグまで一気に聴かせるAlbumになっている。
サウンドの方も変化があって、プロダクションの向上なのか低音が厚くなり、デス・メタル的な要素がかなり増え、ダイナミックになっている。ヴォーカルのミカエル・エッカーフェルド(Vo)は、普通声で歌うパートが増え(普通声のみで歌う曲もあり)まろやかで包み込む様な感じになっている。これが味わい深い。
不安や焦燥感などを煽るパートが大幅に増え、表現力にも磨きがかかってきて感じがして良いと思う。どこかチリチリしたメタリックなサウンドの中に突如現れる普通声とのミックスが、奇妙な整合感を感じさせる。それらの要素をOpethらしいサウンドで纏めてくるあたりはさすがと言ったところ。
動の部分がかなり占めるので、攻撃的な感じのするAlbum。とは言っても、叙情的なメロディもふんだんに用いわれていて、起伏に富んだ楽曲はプログレッシブ且つ繊細。
9/10
4th Album Still Life
1999年発売  
4th
1.The Moor
2.Godhead's Lament
3.Benighted
4.Moonlapse Vertigo
5.Face Of Melinda
6.Serenity Painted Death
7.White Cluster
Opethの4th Album。
4th Albumは今までのOpethサウンドの中に2つの大きな変化がある。まず1つは、静と動の使い分けがさらに複雑になり、明確に動と静の区別のつかないパートなども登場するようになった。これによって楽曲のレベルは一気に飛躍。もう1つは、彼らのルーツである70〜80年代のプログレッシブロック的な要素や初期ヘヴィメタル的な要素を大胆に取り入れている。曲によってはかなりグルーヴィな感じの曲もある。
相変わらず聴かせ所を押さえた曲の目白押しで、全ての曲の完成度が高い。そして、曲が長い。慣れますが…。
ガリガリした攻撃的なパートは、少なくなり、激しいパートもどこか余裕の感じられるサウンドに仕上がっている。楽曲の構成は、よりドラマティックになっているので、一音一音しゃぶり尽くしたい感じのAlbumだった。
アーティストゥ
5th Album Blackwater Park
2001年発売  
5th
1.The Leper Affinity
2.Bleak
3.Harvest
4.The Drapery Falls
5.Dirge For November
6.The Funeral Portrait
7.Patterns In The Ivy
8.Blackwater Park
Opethの5th Album。
幽玄なジャケットが印象的な『Blackwater Park』。雰囲気も変わっていて、メロウなパートがかなり減った様な感じを受ける。4th Albumで見られた初期ヘヴィメタル的なグルーヴは少なくなっている。どこを切っても、アーティスティックなその楽曲は、ただただ時間を忘れて陶酔するのみ。特に、アコースティックギターを効果的に用い、北欧らしい寒々しさとプログレッシブロックを思わせんばかりの美旋律の饗宴は見事の一言。
『芸術の美しさに陶酔するときのみ、現実の苦悩から解放される』(ショーペンハウワー)などと、ついつい蘊蓄(うんちく)もたれたくなるほど完成度が高い。ピアノパートがリリカルな短いインストゥールメンタル#7も実に印象的だ。
9/10
6th Album Deliverance
2002年発売  
6th
1.Wreath
2.Deliverance
3.Fair Judgement
4.For Absent Friends
5.Master's Apprentices
6.By The Pain I See In Others
Opethの6th Album。しかし、アルバム発表の間隔が短いですな。
7th Album『Damnation』との二部作である本作『Deliverance』。この二部作は、静と動の対比だそうで、『Damnation』は、動に当たるらしい。ジャケットの醸し出すモノクロームで退廃的な雰囲気を前面に押し出した珠玉の楽曲達は概ね10分前後の曲で、相変わらずの孤高っぷり。CDを入れて再生ボタンをポチッと押して数分は、動の勢いが強いなと思うのだが、後半になれば哀愁の漂う曲が多くなっている。この人達は、センス、曲の幅広さ、雰囲気どれを取っても一級品ですな。これほど、ハズレがないアーティストも珍しい。
複雑に入り組んだメタリックなサウンドの中に、突如現れるクリーンヴォイスのなんと美しい事か。メロウなパートもきっちりと盛り込んであるので、お気に入りのアルバム。
9/10

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