最終更新日時 2008/06/19 |
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ジャンル | ゴシック・メタル(寧ろクラシック) |
出身国 | フランス&オーストリア |
Official Site | Elend Official Site |
1st Album | Lecon De Trenebres |
1994年発売 | |
1.Lecon De Trenebres 2.Chanting 3.Into Bottomless Perdition 4.Deploration 5.Infernal Beauty 6.Lucifer 7.Eclipse 8.The Reign Of Chaos And Old Night 9.The Emperor |
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Elendの1st Album。Album Tiltleの邦題は『闇の教え』らしい。 ジャンル分けはゴシック・メタルと書いたが、正確にはエレキギターも出てこないし、ドラムも無く、バンドの形を取っていない。どこがメタルなのかというと、(絶叫型)デスヴォイスのみなのである。あとは音楽性でしょうかね? 前置きが長くなってしまったが、ドイツ語で"異国"を意味するElendは、フランス人のアレクサンドル・イスカンダルとオーストリア人のレナウト・チルナーとソプラノ歌手のイヴ・ガブリエル・シスキントの3名で構成されている。 音楽的にはとても陰惨で壮絶なクラシックという感じで、ミルトンの『失楽園』を影響を受けて作られたものらしい。このアルバムは3部作のうちの初めのストーリー"絶望"をテーマにしたもので、ルシファーが天界から落とされ、冥界で帝王になるまでの話を描いている、と言うもの。 曲の最中、叫びを上げる様な声が聞こえるが、この声はルシファーの声らしく、とても絶望的な感じのする叫び声に聞こえる。曲の方もバロック・オーケストラをベースにしていて、どこをどう聴いてもマイナスイメージを掻き立てる様な音楽にしか聴こえない ^^;;。 全体的には、 ラテン語、チャント、電気ヴァイオリン、シンフォニックなシンセサイザー、幻想的なクワイア、女性のソプラノ(特に効果的に使われている)、デスヴォイスなどを巧みに用いて、一大オペラ(?)を観ているかの様なスケール感で素晴らしいと思う。 |
2nd Album | Les Tenebres du Dehors |
1996年発売 | |
1.Nocturne 2.Ethereal Journeys 3.The Luciferian Revolution 4.Eden(The Angel In The Garden) 5.The Silence of Light 6.Antienne 7.Dancing Under The Closed Eyes of Paradise 8.Les Tenebres du Dehors |
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Elendの2nd Album。Tiltleの邦題は『闇の使者』らしい。 3部作の2作目で"絶望と暴力"をテーマにしたもので、ルシファーの夢世界を主に描いているらしい。アートワークも秀逸で、ヴィクトル・ユーゴーとレオナルド・ダ・ヴィンチの作品を用いていて、中のジャケットの方も中世っぽい白と黒を基調とした絵が沢山収められている。ソプラノ歌手はナタリー・バーバリィという人がほとんど歌っているらしく、イヴはほとんど歌っていない。個人的には、イヴが可愛かったので歌いまくって欲しかったんですが… ^^;;。 音楽的には、より複雑な楽曲になっていて、平気で10分近い曲を連続で並べている ^^;;。オーケストラに関してもより大袈裟でシンフォニックになり多少電子音くささは無くなっている。大袈裟とは言っても、華麗とか絢爛な感じではなく、あくまでダークで中世的なもの。イメージ的には、映画『オーメン』とか『エクソシスト』が近いかも知れませんね(宗教的且つ中世的なので)。途中で女性ヴォーカルの語りがあったり、エコーの効きまくった所などがあったりして、少しENIGMAっぽい。まぁ、とはいえ陰鬱で闇儀式的なイメージを掻き立てる様なトラックばっかりである ^^;;。 全体的には、デスメタルでもクラシックでもない奇妙な曲なので、変な曲が好きな人は結構お薦め。 また、このアルバムはリマスター盤が2001年に発売されているらしい(一曲ボーナストラック入り)音質は格段に向上している様だ。ちなみにジャケットは真っ赤デス。 |
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