最終更新日時 2008/06/19 |
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ジャンル | ニューエイジ・アンビエント |
出身国 | アメリカ |
Official Site | Patrick O'Hearn Official WebSite |
おそらくこの名前を聞いて御存知の方はいないでしょう。 では、誰なのか? それを知るためYahoo!Japanなど、大手検索サイトで調べるも、彼の名「Patrick O'Hearn(パトリック=オハーン)」はパトリック=オーハーン、またパトリック=オ・ハーンとも表記されることがあり、キーワードが非常にやっかい。さらに適当な検索は「Lafcadio Hearn 」なる作家に行く手を阻まれる始末。(一応公式サイトもあるんですけどね) ここで可能な限り彼について紹介してみましょう。 1954年9月6日生まれ。アーティスト活動としては主にインストゥルメンタルでシンセサイザーがメイン。 ジャンルといえばニューエイジ・アンビエントの類に入ります。現在までに、アルバム数は実に10数枚、「 Private Music 」,「 Deep Cave Records 」といったレーベルで現在も活動中(…のハズ)。 それではそこに至る歴史を紐解いてみましょう。 まず70年代はロック界の奇人、フランク=ザッパ[ Frank Zappa ]に師事し、一方でプログレッシブ・バンドの「 Group 87 」に参加、80年代にはニューウェイブ・ロックバンド「 MISSING PERSONS 」のシンセベースとして参加した。 なおMISSING PERSONS のヴォーカルはモデル兼女優のデイル=ボジオであり、彼女はドラムのテリー=ボジオと夫婦関係にあった。 が、しかしそれが災いし夫婦離婚という空中分解の末、華々しく解散。 その後、MISSING PERSONS のギター、ウォーレン=ククレロ[ WarrenCucurrullo ]がデュラン・デュラン[ Duran Duran ]に参加すると、パトリック=オ・ハーンは、そのツアーなどに参加した。 Duran Duran といえばさすがに聞いたことのがある人も多いでしょう。浮き沈みが激しいものの、もう10年以上も続く名門バンドです。 そして「 Private Music 」が創設され、時のオーナー、ピーター=バウマン[Peter Baumann ]の目にかかり1stアルバム「 Ancient Dreams 」をリリース(85年)。以後はソロ活動中心に。 以上、駆け足で追ってきましたが、まだまだ取りこぼしがあるでしょう。 というのも、デビューアルバム始め、各インストのライナーノーツ著者が語るに、「詳しい経歴は不明だが…」、「私は、全く彼を知らなかったのですが…」『解説者がそれかよ!』 思わず熱くなるっての。 かくして(?)パトリック=オ・ハーンを知ったわけですが、今回のゲストレビュアーとして、彼のアルバムについてレビューを進めていきたいと思います。いつまで続くか本人も謎ですが、今回はどうぞよろしくお願いします。 written by Asur |
Deep Cave Records | Trust |
1995年発売 | |
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1.Liverty 2.Two Continents 3.Equinox 4.Trust 5.Synergy 6.The One Man 7.3 Circles 8.Farewell |
95年にリリースされたアルバム。ジャケットはフランスのクスコー洞窟のB.C.12,000当時の絵画遺跡。内容は、各所に「 MISSING PERSONS 」のメンバーが参加していている一方、アルバムとしての完成度も非常に高いです。 「1.Liverty」のギターはウォーレン=ククレロ(上記参)。ククレロの静かなギターとオハーンのシーケンスパートが長年の息を感じさせます。 ちなみに「2.Two Continents 」のドラムはテリー=ボジオ(同)。「3.Equinox 」 [Equinox]…昼夜平分時・点、つまり春分のこと。寒さ暑さのない日、ゆっくりと太陽は真上に位置する曲。「4.Trust 」はタイトルトラック。細かく刻まれたリフのミニマルは、静かで一切変わることのないリズム、どこか深みを感じさせ、まるでイルカが浅い海中を這うように泳ぐ姿を表しているようにも聞こえます。 「5.Synergy 」、人と神の意志の結合。力強いベースに、重ねて力強いストリングス。アルバムの中盤、アクセントとしても秀逸のトラックです。 他3曲も聞きやすく、オハーンを初めて聞く人にもオススメの一枚ですが、ただ収録時間が45:34と短いのが残念です。これはオハーンのアルバム全てに言えることなのですが。冗長しないという面ではこだわりを感じますね。 written by Asur |
Deep Cave Records | Metaphor |
2000年発売 | |
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1.Patience My Friend 2.Crossing the Divide 3.Peace Be With You 4.The Women of Lachaise 5.Drive 6.Let Truth Prevail 7.Images in Stone 8.All Quiet Now 9.Faith and Endurance |
公式ページでは1996年発表とあり、ディスクには2000年発売とありますが、『Trust』と同じ、Deep
Cave Recordsからのリリースであることや、曲調も似ていることから、オフィシャルが正しいのでしょう。正直、生死不明だったので新作発売には安心しましたけどね。(笑) ”Metaphor”という単語は、ニューエイジやイージーリスニングの中では頻繁に耳にしますが、多くのアーティストが同名のアルバムなり、また同名のトラックなり発表しています。日本語訳では「隠喩」等といった意味ですが、彼らにとってはもっと深いところに、その意味を置いているように思えますね。 収録内容ですが、今回も『Trust』同様に聞きやすいアルバムです。トラックによってアップダウンが激しく、またシンセサイザーなどのエレクトロ楽器が全面に出ているので、自分としてはかなり良いアルバムです。なかでも”2.Crossing the Divide”はギターベース中心の名ナンバー。”5.Drive ”は、跳ねるようなイントロに始まり、シンバルのフィルインで曲調は流れ、草原を疾走しているかのようなリズムに。オハーンらしい見事な情景を描くオススメの一曲です。この曲のように「音」を聴いただけなのに、ナゼか情景が浮かぶ、そういった曲がオハーンには多く、自分が彼にハマっていった理由の一つです。”8.All Quiet Now ”はガラリと雰囲気を変え、ゆっくりとしていて、また反面、力強いドラムで「Quiet =平穏・静寂」を表現します。どこか閉ざされた空間、そこはいつもとは違う時間の流れを感じさせます。 written by Asur |
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